ヒカリ(めぐり)は、恋()人の耕平を数年前の震災で亡く()してい()た。しかしヒカリは今も彼の部屋を生前()のままにしていて、命日には料理を作り、裸のエプロン()姿で幻の耕平と新婚夫婦のように独り()妄想の世界でセックスをする。だが夢()から覚めると日常に戻り、漁協の仕事を黙々とこなすのであった。漁()協ではヒカリの先輩()で、震災の時に足を痛めて漁()師()を()引退した石母田が、耕平の死から立ち直れないヒカリを案じながらも、彼女に好意を寄せていた。ある日、田舎道を走る石母田の車にルナ(福咲れん)という女が、抱かせてあげるから乗せてくれと頼まれる。ルナの魅()力的な肉体に軽い気持ちで応じてし()まう()石母田であったが数日後、ルナがヒカリの妹である事を知り…
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